BloomLetter33 page 4/6
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あん掛けの時次郎きざみ食は細かい食物の粒が口内全体に広がって食塊(かたまり)ができにくい為に口腔内に細い粒が残って誤嚥性肺炎の原因のひとつになります。そこで日本料理でよく使う銀餡(ぎんあん)の出番です....
あん掛けの時次郎きざみ食は細かい食物の粒が口内全体に広がって食塊(かたまり)ができにくい為に口腔内に細い粒が残って誤嚥性肺炎の原因のひとつになります。そこで日本料理でよく使う銀餡(ぎんあん)の出番です。和風の吸物の味を基本とし、葛などでとろみをつけてお料理に掛ける。この銀餡掛けは蕪、小芋、魚、豆腐、肉などなんでも相性がよい。調味済みの料理に掛けても各々の味の邪魔をしないので、各々きざんだ上に掛けると食塊を作れて、呑み込みやすくもなるのでおすすめです。高齢者の方々には誤嚥性肺炎予防のためにも、ぜひ毎食にお試し頂きたいものです。馳せ走るのひとりごと西勝康食の匠Bloom Letterブルームレター死の淵からの生還―口腔ケアの驚異の効用特集―体験寄稿文㈱ウェルネット『ブルームレター』編集人/坂田護ずいぶん前から不思議に思っていたことがある。新聞などで知る著名人の死因の多くが「肺炎」とあって、それも多くは病院内で起きていることが不思議だったのだ。最近では市川団十郎氏がそうだ。きっと一級の医者と一級の病室での最高のケアを受けていたはずであろうに、病院内で肺炎が原因で亡くなったという。筆者である私は三年程前から気管系に不具合がでて、医者からは肺気腫と喘息だと処方されて、そんなものかと思いつつ二年半、しかし、昨年の某日夜中に息苦しくなって生まれて初めて救急車を呼んだ。結果は、「誤嚥性の肺炎」ということで、入院治療を受けて何とか死なずに現在がある。肺炎の原因を振り返るに、前夜友人たちと会食して、歯も口も洗わずに寝込んだことにあったらしい。義歯である私は諦めからか、それまで歯みがきや口腔ケアには恥かしながらまったく関心がなかった。救急車の中での苦しさとこれまでの喘息のような症状の理由と、名士や著名人が病院で亡くなる不思議が私の中で音をたてて合体していた。当八重桜に出入りして、口腔ケアの概念を知り、退院後は徹底して口腔ケアを実践した。毎食後すぐに義歯と口内洗浄を行っている。私の場合は、義歯は泡の洗浄液でスポンジを使って洗浄し、口内はうがい液でケアをしている。家の洗面所には根性を入れるために専用の椅子を常備している。また、就寝時には義歯は必ず外して発泡消毒液に浸けておく。そうして徹底したケアを始めて三カ月後には、呼吸器系が青空のように澄んで、喘息という診断も誤診ではなかったと思えるほどに元気爽快になった。どんなに著名な人もお金持ちも病院内という安心感も災いするのか、不十分な口腔ケアはいかに危険かということを多くの訃報が物語っている。食物の残滓や口内の雑菌が就寝中に気管を流れ落ちる。肺炎の恐ろしさは高齢者にとって無視はできない。頑張って私と一緒に口腔ケアにお励み下さいますように。